長期使用住宅部材標準化推進協議会

令和5年2月、2050年カーボンニュートラルや、2030年度の温室効果ガス排出削減目標の達成に向けた取組を、経済成長の機会として捉え、温室効果ガス排出削減と経済成長・産業競争力向上の同時実現に向けて、経済社会システム全体を変革させるGX(グリーントランスフォーメーション)の実現に向けた基本方針がとりまとめられました。これは、産業革命以来の化石エネルギー中心の産業構造・社会構造を、クリーンエネルギー中心のものへと転換する、まさに産業・エネルギー政策の大転換を意味しています。

GX実現に向けての投資促進策は、新たな市場・需要の創出に効果的につながるよう、規制・制度的措置と一体的に講じていくこととされています。くらし部門でも、家庭における断熱窓への改修や高効率給湯器を導入するための投資促進策を新たな断熱性能基準や省エネ基準等の制度的検討との両輪で進めることで、GX実現に向けた取組を後押しし、良質な住宅ストックの形成につなげてまいります。

良質な住宅を長期使用する社会の実現には、住まい手によるメンテナンスが重要ですが、我が国の住宅では交換部材の標準化が十分に進んでいないため、部材のみならず、全体の取替えが生じるなど非効率な実態があります。

こうした中、住宅、建材、住宅設備業界等の先駆的な企業による貴協議会の活動は、住宅の長期使用に欠かせないメンテナンスを促進するため、住宅部材の共通化・標準化を推進するものであり、長寿命住宅の基盤作りを担う大変重要なものであると考えます。

平成20年7月に貴協議会が発足されて以降、長期使用対応部材(CjK部材)の仕様の標準化が進められ、着実に成果をあげられています。

貴協議会における取組が関係業界のみならず一般消費者にも広く認知され、CjK部材がより一層普及していくことで、住宅の長寿命化や安全性・快適性の確保に大いに効果を発揮することを期待しております。

経済産業省 製造産業局
生活製品課 住宅産業室長 潮崎雄治